(仮訳)インド・ヒマラヤ産のベニタケ属1新種
Ghosh, A. et al., 2016. A novel species of Russula (Russulaceae) from Indian Himalaya. Mycosphere. Available at: http://mycosphere.org/pdf/Mycosphere_7_6_8.pdf [Accessed January 26, 2020] 【R3-06988】2020/1/26投稿

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3行まとめ

インド、ウッタラーカンド州の広葉樹林で採集された菌を検討し、Russula indoarmeniacaとして新種記載した。
本種は傘が橙色~杏色で小皺状、襞が帯黄色で、小襞に少なくとも3通りの長さがあり、担子胞子が類球形~広楕円形であることなどで特徴づけられた。
本種は最も近縁なR. lepidaとは形態的・系統的に異なり、形態が最も類似するとみられるR. auroraなどとも肉眼的形態や担子胞子の形態などが異なっていた。
India, Uttarakhand, Rudraprayag district, Baniyakund

(新種)

Russula indoarmeniaca A. Ghosh, K. Das & R.P. Bhatt
語源…インドの杏色の(傘の色から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Russula lepida(ヤブレベニタケ)
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じLepidinae亜節クレードに含まれる)
本種と異なりインドではなくヨーロッパなどに分布する
本種と異なり傘が橙色~杏色ではなく帯白赤色、緋色、ばら赤色
本種と異なり傘表面が艶消し状の粉状
本種と異なり襞が帯黄白色ではなく淡クリーム色
本種と異なり襞の間隔が密
本種より担子胞子のサイズが僅かに大きい
本種と異なり担子胞子表面が部分的~不完全な網目状ではなく顕著に小型の疣状
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Russula amarissima
本種と異なり傘が橙色~杏色ではなく明赤色または紫色~煙草褐色
本種と異なり肉がサフラン色に強く変色する
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり担子胞子表面が部分的~不完全な網目状ではなく時に不完全な網目をなす小型の疣状
Russula aurea(ニシキタケ)
本種と異なり襞が帯黄白色ではなく黄褐色
本種と異なり襞が明るい黄金色で縁取られる
本種と異なり襞の間隔がやや密~密ではなく密
本種と異なり柄が黄色を帯びる
本種と異なり子実体の味がやや苦いのではなく温和
本種と異なり胞子紋が淡クリーム色ではなく濃黄褐色
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり担子胞子表面が部分的~不完全な網目状ではなく小型の疣状
本種と異なり傘シスチジアを欠く
Russula aurora(バライロハツ)
形態的に類似している
本種と異なり襞が帯黄白色ではなく淡クリーム色
本種と異なり襞の間隔がやや密~密ではなくかなり密
本種と異なり襞が柄付近で盛んに叉状分岐する
本種と異なり子実体の味がやや苦いのではなく温和
本種と異なり担子胞子表面が部分的~不完全な網目状ではなく僅かに連結する低い疣状
本種と異なり傘シスチジアを欠く
Russula aurantiaca
本種と異なり傘が橙色~杏色ではなく通常煉瓦橙色、銅色~洋紅色
本種と異なり襞が帯黄白色ではなく明黄色
本種と異なり襞の間隔がやや密~密ではなく広い
本種と異なり襞が盛んに脈状に分岐する
本種と異なり子実体の味が温和~僅かに辛い
本種と異なり胞子紋が淡クリーム色ではなく明黄褐色
Russula lepidicolor
本種と異なり傘表面が粉状
本種と異なり担子胞子表面が部分的~不完全な網目状ではなく顕著に低い疣状で、ほぼ孤立し非常に疎らで不完全なとさか状
本種と異なり傘シスチジアを欠く
本種と異なり傘表皮の菌糸に結晶を豊富に伴う